肉球

肉球は犬の体の中では唯一、エクリン汗腺という汗を作る器官が存在する場所になります。

肉球の役割のなかでも最も重要なのが地面センサーで肉球を通して地面の様々な情報を読み取っています。

愛犬の肉球を触ってみた時「なんかガザガザするなぁ」と感じたことはありませんか?肉球は毛で覆われていないダメージを受けやすい部位のため、日頃から丁寧なケアをしてあげましょう。

 

1.季節性の乾燥

冬は空気が乾燥しますので、肉球も乾燥しやすい季節です。また、冬だけではなく夏も肉球の乾燥に気を付けたい季節です。夏場は湿度が高い日も多いため意外に思えますが、犬は肉球から汗をかきますので、汗の水分が蒸発する際に乾燥しやすいのです。

2.アスファルトでの散歩

硬くザラザラとしたアスファルトでお散歩を繰り返していると、肉球の表面の角質化が進むため硬くなりやすいです。また、夏場の熱いアスファルトを歩くと肉球の水分が蒸発しやすくなります。弱った肉球で熱いアスファルトを歩くと、さらに治りが悪くなったり火傷を負う恐れもありますので注意が必要です。

3.アルコールや洗剤での乾燥

お散歩の後に足の裏を拭いたり洗ったりしますが、拭き過ぎや洗い過ぎも肉球を乾燥させてしまうため注意が必要です。アルコール含有のシートやシャンプーなどは、肉球の水分や油分を過剰に除去してしまいやすいです。

 

4.アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の症状が足の裏に出た場合、肉球が硬くなったりゴワついたりする「苔癬化(たいせんか)」が見られることもあります。

 

5.老化現象

老化現象によって新陳代謝の機能が低下すると、肉球の水分量が減って乾燥しやすくなります。老化は致し方ない自然現象ですので、シニア期に入ったら内臓や関節のケアと共に肉球のケアにも意識を向けてみましょう。ついつい触りたくなってしまう愛犬の肉球ですが、触った時にガサガサしていたりひび割れていたりした時には要注意です。

その多くが「肉球の乾燥」が原因となっていますので、肉球専用の保湿剤を塗ってケアしてあげる方法が効果的です。アトピー性皮膚炎など皮膚トラブルによる原因の場合は、症状を悪化させないために保湿剤の使用について獣医師に相談すると安心です。

肉球が乾燥しすぎてひび割れてしまうと、その傷口から細菌感染してしまう恐れもあります。ひび割れている状態だと歩く時に痛みも生じますので、ダメージを受ける前に肉球ケアで愛犬の可愛い肉球を守ってあげましょう。